お寿司の出前も承ります。
営業時間 | 11:00~14:00/17:00~21:00 ※土日祝日のランチは14:30まで |
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休業日 | 木曜日(祝日営業)、その他臨時休業有り |
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あなごちらし寿司
立ち店の寿司やの職人の「腕」の見せ所は、付け場(カウンター)での握り以外に「仕込みの技」がある。生ネタが主流の現代と異なり、昔は「熱を通したり、お酢を使ったネタ」が多かった。コハダ・ハマグリ・あじ・車海老・・・そして「穴子」。
子供の頃からいつも聞かされた「すし職人の腕」とは、「穴子を食べればすぐわかる」でした。何たってこの「穴子」すしネタの中でも一番仕込みが大変なんです。
目打ちをし、背開きにおろす。何故、背開きかって言うと、その昔、江戸時代に、あなご寿司の好きな関東のお侍様が、穴子を腹から開いているのを見て、
「これはいけない!私達侍が、腹おろし(腹を切る)の魚を好んでいたとは・・・。」
「職人、何とかならないか?」
それを聞いた職人が苦労の末、背開きでおろしたそうです。おろした「穴子」は、良く洗い、調味した「煮汁」で煮る。煮上がったら、盆ザルに取り粗熱をとり冷蔵庫へ。軽く焙ってから握ります。
何故、「焙るの?」
今では電子レンジやオーブンレンジがあって、穴子に限らず、煮魚の残りも温かく食べる事ができますが、まだ文明の力が発達していない時代には、残った煮魚等を七輪などで温めて食べていました。
一度、煮た魚を焙っていると、「何とも言えない香ばしさ」が漂ってきます。
この砂糖と醤油の焦げる香ばしさは、「日本人の食欲」をかきたてますよね。何とも良い香り・・・。握った後に、煮詰め(甘タレ)を刷毛で塗り
「はい、召し上がれ・・・。」
穴子の仕込みの中に、この「煮詰め」の一苦労もあります。この「煮詰め」が、またまた大変な作業なんです。
「まさに職人の腕次第」
穴子をおろした時にでた「あら」(頭と骨)を弱火でこんがり焼き、穴子を煮た時の煮汁に加え、弱火でコトコトと、半日。ここまでして創った「煮詰め」は、冷蔵庫に入れて置けば「50年でも100年でも腐る事は無い」お店(職人)の命。
こんなにまで「手間」のかかる穴子。その穴子を贅沢にも、ふんだんに使った「名物・あなごちらし寿司」。
こんな旨い食べ物を嫌いな「日本人」いるの?
ぜひぜひ、一度ご賞味下さい。